不動産市況DI調査

投稿日2024.11.08

(公社)全国宅地建物取引業協会連合会(略称・全宅連)が全宅連モニターを対象に3ヶ月ごとに行っている「不動産市況DI調査」10月調査が公表されました。今回の横須賀G通信では同調査の概要についてお伝えします。

※DI(ディフュージョン・インデックス)
景気の方向性を示す指数で、5段階回答の「横ばい」は0、{(大きく上昇×2+やや上昇)-(やや下落+大きく下落×2)}÷2 で算定

土地価格動向DI

2024年10月1日現在において、3ヶ月前と比較した土地価格動向の実感値は、全国で15期連続のプラスとなりました。全国で8.3、地域別では関東が8.9、北海道・東北・信越が6.1、中部10.6、近畿11.6、中国・四国 -7.3、九州・沖縄13.8と、中国・四国を除き全国的にプラスとなっています。

全国及び関東地区(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川)においては以下のとおり、いずれも2022年は二ケタ台、2023年以降は一ケタ台のプラスで、全体として上昇傾向が続いているといえます。

【土地価格動向DIの推移】

2022年2023年2024年
1月4月7月10月1月4月7月10月1月4月7月10月
全国10.812.014.018.65.69.19.24.64.77.05.88.3
関東18.217.423.122.76.49.36.53.25.88.98.68.9

物件別の取引価格(賃料)動向DI

下表は、関東地区で3ヶ月前と比較した各種物件の取引価格(賃料)動向についての回答結果をもとに、弊社が指数化した過去2年間のDIの推移です。

【物件別・取引価格(賃料)動向DIの推移】

(関東地区)2023年2024年
1月4月7月10月1月4月7月10月
マンション取引価格(1)新築34.637.337.263.551.046.556.540.0
(2)中古19.726.619.125.611.317.115.522.4
賃貸物件賃料(3)居住用6.413.511.49.521.312.732.327.9
(4)事業用-10.3-13.3-2.14.38.47.512.118.9
戸建住宅取引価格(5)新築31.224.011.67.01.4-14.616.9-1.7
(6)中古21.322.421.511.57.414.67.611.3

上記から、(1)新築マンション価格の上昇、これに伴う(2)中古マンション価格の上昇継続、(3)居住用物件の賃料上昇の強まり、(4)事業用物件の賃料の回復と上昇傾向、が窺えます。一方で、(5)新築戸建住宅価格はマイナスとなり、頭打ち傾向がみられます。

今後の動向について

下表は、関東地区の現在の動向と3ヶ月後の予測について、弊社で指数化し比較したものです。当調査の将来予測は保守的にみられる傾向がありますが、今後は戸建住宅価格の下落を予測する業者が増えています。新築マンション価格とマンション賃料は今後も上昇が続くとみられています。

【物件別・取引価格(賃料)動向DIの実感値と予測値】

(関東地区)戸建住宅の取引価格マンションの取引価格賃貸物件の賃料
新築中古新築中古居住用事業用
10/1現在-1.711.340.022.427.918.9
3ヶ月後-18.5-7.225.74.323.58.7

まとめ

当該調査は不動産市場全体の動向把握に役立ちます。最近の不動産市況の特徴的な動きについて、建物コスト等の高騰による新築建売住宅市場への影響を挙げる回答が目立ち、需要者が減っている状況が推測されます。ただし立地条件や需要者層等によって差がある点には留意が必要です。

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