平成18年の地価公示から見た最近の地価動向
国土交通省が先日発表した平成18年1月1日時点の地価公示によれば、平成17年中における全国の地価変動率は、住宅地△2.7%(前年△4.6%)・商業地も△2.7%(前年△5.6%)となり、平成4年地価公示から15年連続して下落する結果となりました。ただ、下落幅は縮小傾向にあり、住宅地価格は地価が急激に上昇し始めた概ね昭和50年代半ば、商業地価格は、概ね昭和49年以前の安定水準に戻ったと言われています。今回の FAXNEWS は、バブル期の公示価格(平成3年1月)との比較による地価の動向についてお知らせします。
平成17年中の地価変動率
今回発表された地価公示に基づく地価動向においては、総じて見れば、下落傾向が継続していますが、大都市の都心部を中心に持ち直しの動きが見られ、その兆候は一部の地方中心都市にも見られ始めています。東京圏・大阪圏・名古屋圏における地価は上昇・横ばいに転じており、特に東京都心部においては、マンション開発や不動産投資ブームなどに支えられて、住宅地・商業地とも大幅に上昇しています。
地価公示価格の地域別年間変動率及びバブル期からの累積変動率
用 途 | 住 宅 地 | 商 業 地 | ||||||
変動期間 | H15.1~H16.1 | H16.1~H17.1 | H17.1~H18.1 | H3.1(バブル期)~H18.1 | H15.1~H16.1 | H16.1~H17.1 | H17.1~H18.1 | H3.1(バブル期)~H18.1 |
都心3区<平均> 千代田・港・中央 |
+0.5% | +1.7% | +9.9% | △81.3% | △1.6% | +0.7% | +8.0% | △84.7% |
東京23区 | △1.3% | △0.3% | +2.2% | △60.7% | △2.2% | △0.5% | +3.7% | △80.1% |
東 京 圏 | △4.7% | △3.2% | △0.9% | △58.8% | △4.5% | △2.5% | +1.0% | △79.0% |
大 阪 圏 | △8.0% | △5.2% | △1.6% | △67.9% | △8.8% | △5.0% | +0.8% | △85.4% |
名古屋圏 | △4.9% | △3.3% | △1.3% | △44.0% | △6.0% | △3.3% | +0.9% | △72.2% |
バブル経済崩壊から今日までの累積下落率
上記各地区におけるバブル経済崩壊から今日までの地価の累積下落率を調べてみたところ、上表の通りとなりました。この結果から、累積下落率が大きい大都市ほど、最近の地価は上昇傾向が著しいほか、都心以外であっても、つくばエクスプレス効果、名古屋駅前の開発の影響などにより2桁以上の伸び率を示した地域もあったことが特徴的でした。
結び
大都市を中心に地価の安定化は着実に進んでいるように伺えます。この要因としては、景気の回復、都心回帰現象、さらに過去継続してきた低金利を背景とする投資環境の変化等が作用していると考えられます。
尚、各地方及び東京23区における地価の累積変動率についての詳細は、当社ホームページ(https://www.yokosuka.jp/)にも掲載されていますので、どうぞご覧下さい。
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