3月決算法人最終チェック
個人の所得税確定申告が無事終わったところで、いよいよ3月決算法人の決算作業が本格化します。
毎年この時期は、税制改正案が国会を通過するなど新年度の税制改正が話題になり、来年度から適用される規定と今回の決算で適用される規定との情報が入り交じるため勘違いなど間違いがないよう情報を整理する必要があります。
今回は令和6年3月期決算のポイントについてお伝えします。
研究開発税制の拡充
令和5年4月1日開始事業年度から一般試験研究費の税額控除額を算出するための控除率及び控除上限の見直しがありました。試験研究費の増減率が低い場合は控除率が前年より低く、高い場合は控除率が高くなるよう改正されています。
また、控除上限も引き上げられています。試験研究費の増加額に対する節税効果が高くなるよう改正されていますので、試験研究費の集計に漏れのないよう改めて見直しをしてください。
特定資産買い換えの圧縮記帳
特定資産買い換えの圧縮記帳については、既成市街地等の区域内から区域外への買換えは、令和5年4月1日以後対象外になっています。
インボイス関係
消費税関係については過去の横須賀G通信でも多数取り上げています。仕訳方法に誤りがあると、10月以降の仕訳をすべて修正するという膨大な作業になりかねません。
例えば、振込手数料の負担など少額の値引きについて、勘定科目を支払手数料としても会計システム上の消費税区分は「課税仕入」ではなく「売上値引」としているでしょうか。この時期に再度会計処理全般の見直しをしてください。
改正点以外のチェック
税制改正に関するものではありませんが、期末直前で改めてチェックが必要と思われる項目です。
・修繕費、消耗品費、固定資産取得などの経理処理は納品日または役務提供完了日です。特にこれから期末直前での備品購入や修繕工事などは、納品や工事完了がいつなされたかを現場に確認し納品書などの書類を入手するようにしてください。
・期末までに廃棄すべき棚卸資産や備品などがないか改めてチェックし、もしあれば期末までに確実に廃棄し、廃棄証明などの書類を入手してください。
・滞留債権で回収不能のものがあれば、税務上の貸倒れの要件を満たすか確認し、債権放棄をすべきものがあれば期末までに債権放棄書などを発送してください。
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