職場つみたてNISA
令和5年度税制改正では、企業が従業員に支給する「職場つみたてNISA」の奨励金が賃上げ促進税制の対象であることを明確化しています。
今回は、金融庁が平成30年1月から導入した「職場つみたてNISA」についてお伝えします。
概要・背景
高齢化社会が進み、安定した資産形成の重要度が高まっている一方で、投資を通じて資産形成に取り組むことは容易ではありません。そのような中で金融庁が、職場という身近な環境から従業員の安定した資産形成を支援する目的で全国の企業や地方自治体において普及を目指し導入した制度が「職場つみたてNISA」です。
「職場つみたてNISA」は、職場が契約した取扱業者により選定した商品の中から利用者が投資先を選択し、積立金額を決めて運用する仕組みになっています。
積立方法
積立方法は(1)給与天引きと(2)口座振替の2通りがあります。
※(2)口座振替はNISA取扱業者との契約締結以外、通常のつみたてNISAと同様に職場を介さず利用者が直接NISA取扱業者とやり取りすることになります。
奨励金と賃上げ促進税制
積立金に加えて、事業主が従業員に対し福利厚生の一環として奨励金を支給する場合があります。上記(1)給与天引きの場合、事業主が給与から天引きした積立金に加え、奨励金を従業員のNISA口座に振込むことになります。(2)口座振替の場合、従業員に支給する給与に加え、奨励金を支給します。
令和5年度税制改正では、賃上げ促進税制の対象となる給与にこの奨励金が該当することを明示しています。これにより企業による従業員の資産形成に関する取り組みを後押しする仕組みになっています。
ただし、この奨励金は給与所得の対象となることから、従業員に支給する給与と同様に源泉徴収が必要となることにご注意ください。
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