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不動産鑑定評価基準の改正について

投稿日2002.08.08

不動産鑑定評価基準は、不動産鑑定士等が不動産の鑑定評価を行う際の拠り所としているもので、「不動産鑑定士のバイブル」ともいえる統一的な基準です。
平成2年の現行基準への改正後、様々な社会的経済的情勢の変化に伴い基準改正へのニーズが高まっていたことを受け、昨年来、国土審議会(国土交通省管轄)の部会で議論されてきましたが、今般その改正内容が発表されました。
主要な改正のポイントは次の5点です。
(1)収益還元法の整備(2)物件調査の精緻化(3)より広域的な市場分析の必要性(4)各試算価格(積算価格、比準価格、収益価格)の適切な調整による鑑定評価額の決定 (5)鑑定評価報告書の記載事項の充実
上記5点のうち、今回のFAXNEWSでは、新しい概念が導入される(1)、(2)について簡単に説明します。

1.収益還元法の整備
収益還元法は、対象不動産が将来生み出すと期待される収益から不動産の価格を求める手法ですが、従来は「一期間の収益」を基に価格を求めていた(直接還元法)のに対し、今次改正では「連続する複数の期間に発生する収益及び復帰価格(転売価格)等」を基に価格を求める手法(DCF法;Discount Cash Flow法)を必要に応じ適用することに変更されました。
これは、最近の不動産市場、特に商業ビル等においてはその収益性を基礎に価格が形成される傾向にあるため、収益還元法をより充実させるという趣旨であり、収益の基である賃料等の変動予測を反映させやすいDCF法が導入されることになったものです。

2.物件調査の精緻化
物件の調査項目がより具体的に明記され、土地については土壌汚染対策法の成立(平成14年5月)を受けて「土壌汚染等の地中の状態」が、また建物については「耐震性」、「耐火性」が新たに調査項目に加えられる等、全体として調査範囲は拡大されました。

3. 実施時期
新基準は、周知期間を経て平成15年1月1日から施行されます。

4. むすび
私共としても新基準への対応は勿論のこと、より信頼性の高い鑑定評価を行うべく日々の研鑽に努めています。特に訴訟関係の鑑定評価には高い評価を受けていますので、御用の際は是非どうぞ。

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(文責-横須賀 博)

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