東京都LCP住宅登録・閲覧制度について
巷では、4年以内に首都直下型地震が70%の確率で発生する等とまことしやかに報道がなされていることから、今後も地震への不安が尽きることはなさそうです。その地震時の不安の一つに挙げられるのは、水や電気の供給停止ではないでしょうか。
そこで今回のFAX NEWSは、「東京都LCP(Life Continuity Performance)住宅登録・閲覧制度」についてお知らせします。
1.本制度の仕組み
停電時でも水の供給やエレベーターの運転に必要な最小限の電源を確保することで、都民が自宅での生活継続を可能とする住宅(「東京都LCP住宅」と称する)であることの情報を、住宅供給者が都に申請し、それらを都が登録・公開をすることで住宅需要者の閲覧に供する制度です。
2.東京都LCP住宅の登録基準
水の供給及びエレベーターの運転に電源を必要とする集合住宅のうち、以下の登録基準のすべてを満たすものがこの制度の対象となります。その基準を要約すると
- 1981年に改正された建築基準法に規定する耐震性を有すること
- 住宅外からの電力供給が断絶した場合でも、常用発電機(都市ガス コージェネレーションシステム)による継続的かつ安定的な発電により、水の供給及びエレベーターの運転が可能であること
- 上記常用発電機から発生した排熱を暖房等に利用できること
- 上記常用発電機の設置・運営にあたり、居住者・住宅所有者に、原則として新たな負担が生じないこと
- 上記常用発電機の設置・運営を委託する場合、委託期間を15年以上にすること
などです。
3.むすび
この制度の登録申請者は、分譲業者及び賃貸オーナー等であり新築・中古・所有・賃貸を問わず基準を満たせば登録が可能です。一方で、需要者は登録物件を閲覧することができます。この制度がどこまで浸透するかは未知数ですが、都が認定することで震災時に対応可能な付加価値付の不動産の販売を促し、震災時における大量避難者を未然に防ぐといったことが、この制度の根底にあるようです。
平成24年度中に申請を受け付けるとのことですが、地震大国の日本において、国民が地震への不安を少しでも払拭できるよう、是非とも軌道にのってほしいものです。
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(文責-横須賀 博)
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