「不動産価格指数(住宅)」について
国土交通省は、住宅・マンション等の取引価格情報を基に不動産価格を指数化した「不動産価格指数(住宅)」の試験運用を平成24年8月29日から開始しました。
今回のFAX NEWSでは、この「不動産価格指数(住宅)」についてお知らせします。
1.不動産価格指数(住宅)の概要
(1) 経緯
平成19年の欧米発金融危機にあたり、不動産価格の変動とマクロ経済への影響を的確に把握できず、長期経済停滞を招いたという反省によります。この反省を踏まえ、不動産価格の動向把握が国際的にも重要視されることとなり、平成23年11月に国際指針が作成されることとなりました。
(2) 公表内容
平成23年に作成された国際指針に基づいて、更地・建物付土地及びマンション価格の月次の変動を指数化し、その結果が全国、ブロック別(北海道、東北、関東、北陸、中部、近畿、中国、四国、九州・沖縄)、都市圏別(南関東、名古屋、京阪神)に毎月公表されます。
(http://tochi.mlit.go.jp/kakaku/shisuu)
(3) 公表により期待される効果
a.全国・地域毎の不動産価格の動向が毎月把握可能になること。
b.不動産市場の過熱や冷え込みの適時・的確な把握により、財政・金融政策に寄与すること。
c.不動産市場における透明性向上により、国内外の投資家や個人による不動産取引の活性化が期待されること。
(4) 今後の課題
現在の公表スケジュールでは、取引時点から指数公表に至るまで約5ヶ月のタイムラグが生じます。同様の指数を公表する欧州各国のタイムラグは3ヶ月以内であることを踏まえると、速報性という点でやや難があることが課題です。
2.むすび
不動産はわれわれの生活と活動に欠くことのできない重要な基盤であり、金額も大きいことから金融とも密接な関連性を有しています。この不動産について市場に全てを委ねているとマーケットの過熱や冷え込みのタイミングに気付かず、いつの間にか長期の不況に陥っていることも近年では見受けられます。冷静に不動産市場を観察する上で、この指数が役に立つことを願ってやみません。
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(文責-横須賀 博)
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