平成12年分路線価が公表されました
去る8月4日、国税庁から平成12年分路線価が公表されました。そこで今回のFAX NEWSはこの路線価が及ぼす影響についてお伝えします。
路線価は相続・贈与税等の算定基準となるもので我々の生活にも密着しており、その動向は毎年気になるものです。
平成12年分路線価は緩やかな景気回復とかで、その下落率は減少しており、かって地価高騰を避けて郊外に移転した需要も都心の文化に憧れ、都心への回帰需要が増している様に思われます。
このため東京の麹町・日本橋・京橋・芝・四谷・新宿の各税務署管内の最高路線価の下落率は0%となっております。
尚東京圏の路線価平均下落率は次表のとおりです。
評価基準額の平均額 | 11年分 | 12年分 | |||
区 分 | 平成11年分 | 平成12年分 | 下落率 | 下落率 | |
東京都区部 | 683千円 | 645千円 | ▲ 6.8% | ▲ 5.6% | |
神奈川県 | 238千円 | 221千円 | ▲ 6.7% | ▲ 7.1% | |
千葉県 | 158千円 | 140千円 | ▲11.2% | ▲11.4% | |
埼玉県 | 161千円 | 149千円 | ▲ 8.0% | ▲ 7.5% |
以上の様な路線価の下落や、税の軽減措置等もあって相続税額は平成5年分と平成10年分を比較しますと次表の様に39.1%も減少しております。
年度区分 | 申告件数 | 課税価格 | 相続税額 | ||
平成 5年分 | 52,877件 | 167,545億円 | 27,768億円 | ||
平成10年分 | 49,526件 | 132,468億円 | 16,894億円 |
ところで平成10年分の相続税の申告財産の総額は14兆6,196億円であり、その内訳は次表のとおりですが、相続財産の内、土地が67.2%を占めている事は見逃せない事実です。
項 目 | 土 地 | 預貯金 | 有価証券 | 家 屋 | その他 | ||
金額(億円) | 98,244 | 19,527 | 10,748 | 6,402 | 11,276 | ||
占める割合 | 67.2% | 13.4% | 7.4% | 4.4% | 7.6% |
特に土地の値下がりは相続税の面から見れば善とされますが、その分資産が目減りする事でもあり、それを補うために消費を節約するという現象も見逃せず、問題視されるところです。
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