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平成12年分路線価が公表されました

投稿日2000.09.08

去る8月4日、国税庁から平成12年分路線価が公表されました。そこで今回のFAX NEWSはこの路線価が及ぼす影響についてお伝えします。

 路線価は相続・贈与税等の算定基準となるもので我々の生活にも密着しており、その動向は毎年気になるものです。

平成12年分路線価は緩やかな景気回復とかで、その下落率は減少しており、かって地価高騰を避けて郊外に移転した需要も都心の文化に憧れ、都心への回帰需要が増している様に思われます。

このため東京の麹町・日本橋・京橋・芝・四谷・新宿の各税務署管内の最高路線価の下落率は0%となっております。

尚東京圏の路線価平均下落率は次表のとおりです。

        評価基準額の平均額 11年分 12年分
  区 分 平成11年分 平成12年分  下落率  下落率
    東京都区部   683千円   645千円 ▲ 6.8% ▲ 5.6%
    神奈川県   238千円   221千円 ▲ 6.7% ▲ 7.1%
    千葉県   158千円   140千円 ▲11.2% ▲11.4%
    埼玉県   161千円   149千円 ▲ 8.0% ▲ 7.5%

以上の様な路線価の下落や、税の軽減措置等もあって相続税額は平成5年分と平成10年分を比較しますと次表の様に39.1%も減少しております。

     年度区分   申告件数    課税価格    相続税額  
    平成 5年分   52,877件  167,545億円   27,768億円  
    平成10年分   49,526件  132,468億円   16,894億円  

ところで平成10年分の相続税の申告財産の総額は14兆6,196億円であり、その内訳は次表のとおりですが、相続財産の内、土地が67.2%を占めている事は見逃せない事実です。

     項 目  土 地  預貯金 有価証券  家 屋 その他  
  金額(億円)   98,244   19,527   10,748    6,402  11,276  
   占める割合   67.2%   13.4%    7.4%    4.4%   7.6%  

特に土地の値下がりは相続税の面から見れば善とされますが、その分資産が目減りする事でもあり、それを補うために消費を節約するという現象も見逃せず、問題視されるところです。

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