遺言書の作成方法

投稿日2001.08.18

 最近、遺言書に対する認識が高まってきたように感じます。
人生の総決算として、配偶者や子供達へ愛と感謝のメッセージを残しておこうと考えている人が増えたためでしょうか。それには財産の多寡は関係ありません。

 では遺言書は実際にはどう書けばいいのでしょうか。
今回のFAXNEWSでは遺言書(公正証書遺言)の作成方法について簡単にご説明します。

1. 公正証書遺言とは
 遺言書にはいくつかの種類がありますが、そのうち最も確実といわれているのが公正証書遺言です。
公正証書遺言は、遺言者が、公証人と自らが選んだ二人以上の証人(一定の制限があります)の前で遺言を述べ、公証人が筆記し、遺言者が署名、押印して作成します。
作成された遺言書原本は、公証人役場に一定期間保管され、安全、確実といわれていますので、多少費用がかかっても利用される機会が多いようです。

 また、遺言執行人の指定は遺言でなければできません。
遺言の内容によっては遺言執行人でないとその実現が不可能な場合があり(認知等)、あらかじめ執行人を定めておけば遺産の分割手続きをスムーズに行うことができます。

2. 遺言書の書き方
 遺言書には何を書いても構いませんが、「妻○子に×銀行△支店の私名義の定期預金全額を相続させる」というように具体的に財産配分方法を記載する方法、「財産の三分の二は妻に、三分の一は長男に相続させる」と法定相続分を変更して相続するように記載する方法もあります。
更に相続人以外の者に(例、孫)特定の財産を遺贈することもできます。

3.遺言書を書く上での注意
 遺言書を残しても自身の財産を自由には処分できません。
遺留分(いりゅうぶん)という制度があるからです。
遺留分とは配偶者、子、父母、祖父母等の法定相続人(Aとする)には遺産の一定割合を相続する権利があるという制度のことをいいます(兄弟には遺留分はありません)。
例えば、Aへ財産を全く相続させず、ある特定の者(Bとする)に全財産を相続させるというような遺言は、Aの遺留分を侵害しているとみなされ、BはAから減殺請求(げんさいせいきゅう、遺留分を取り戻す請求)される可能性があります。

 減殺請求は、相続の開始、および減殺すべき遺贈等があったことを知った日から1年間に限り行うことができますが、請求された場合には従わなければなりません。
遺留分は放棄してもらうことも可能ですが、こういった混乱を避けるためにも、遺言書はあらかじめ遺留分を考慮の上、作成する必要があります。

 公正証書遺言以外にも遺言書の種類はあります。遺言書の種類、詳細な遺言書の書き方については当事務所までどうぞ。    

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(文責-横須賀 博)

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