商法等の改正(額面株式制度の廃止)
商法等の一部を改正する等の法律が、平成13年6月22日に成立し、平成13年10月1日から施行されます。
今回の改正は、株式に関する規制を緩和して、株式市場の活性化と企業再編の促進をはかることを目的とする大幅な改正になっております。
そこで今週のFAXNEWSは、商法等の一部改正についての説明です。
1.額面株式制度の廃止について
改正前・・
株式には額面株式と無額面株式とがありました。
額面株式とは、1株の金額が一定の金額(例えば5万円)である株式のことをいい、無額面株式とは1株の金額の記載がない株式のことです。
改正後・・
従来の額面株式についての条文を廃止し、すべての株式を無額面株式に統一することになりました。
したがって、現在発行されて いる額面株式は、すべて無額面株式になります。
【額面株式廃止にともなう実務上の対応 Q&A】
Q.定款変更の手続きをすぐに行う必要があるのでしょうか
A.額面株式に関する定款規定を削除しなくとも、定款そのものは無効になりません。
しかしながら、このままでは法律上根拠のない額面に関する記載が定款に残ったままになりますので、次の定時株主総会で定款より削除する手続が必要になります。
Q.株券の再発行をしなければならないでしょうか
A.現在発行している株券を回収して、新たに1株の金額の記載のない株券を発行しなければならないという規定はありません。
なお、発行している株券の額面に関する記載は何ら効力がありませんが、その株券が無効になるわけではありませんので念のため。
2.会社設立時の規制の撤廃について
改正前は、会社設立に際して発行する株式の1株の金額は、5万円以上でなければなりませんでした。今回の改正により会社設立時における株式発行価額の規制は撤廃され、自由な価額で発行することができるようになりました。
尚、次回は続商法等の改正「自社株の取得(金庫株)」についてです。
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(文責-横須賀 博)
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