IT投資促進税制

投稿日2003.04.28

平成15年度改正で「IT投資促進税制」が創設されました。IT投資の促進は、企業全体の事業効率化、付加価値向上につながることが期待できるだけでなく、短期的な需要創出効果が見込めるからです。今回のFAX NEWSは、IT投資促進税制について整理してみました。

概要

IT投資促進税制とは一定期間内に一定規模以上のIT投資(パソコン、FAXなどの購入・リース)をした場合に、下記の税額控除または特別償却のいずれかを選択できる制度です。

取得した場合リースの場合
特典
(どちらか一方を選択)
税額控除取得価額の合計額×10%
(法人税額の20%限度)
税額控除のみリース費用総額
×60%×10%
(法人税額の20%限度)
特別償却取得価額の合計額×50%
適用年度H15.4.1以後終了事業年度
取得期間H15.1.1~H18.3.31
取得する会社の資本金
とIT投資額
資本金3億円超ハード・ソフトとも
600万円以上
資本金3億円超適用なし
資本金3億円以下ハード 140万円以上資本金3億円以下ハード 200万円以上
ソフト 70万円以上ソフト 100万円以上
リース期間4年以上でその資産の耐用年数以下

※H15.1.1~H15.3.31に取得したものについては、H15.4.1を含む事業年度で特典を受けることができます。

「中小企業者等が機械等を取得した場合の特例」との関係

従来からあった中小企業者等の特例(新措法42条の6)も存続していますが、両制度とも適用できる場合は特典の大きいIT投資減税を使った方が有利です。
また、両制度の対象資産は似ていますが、細かい部分で異なっています。例えば電子計算機は中小企業者の特例では設置時の主メモリーは16MB以上となっていますが、IT投資促進税制では256MB以上と高性能のものを要求しています。IT投資をする際は対象資産に該当するか否か十分に注意する必要があります。

国税庁e-Tax(電子申告・納税システム)の平成16年導入が発表されるなどIT化はますます身近に迫っています。IT投資も計画的に進め、少しでもTAXメリットを生かしたいものです。

詳しくは当税理士法人まで。

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