不動産投信(REIT)について
最近、新聞等で「不動産投信」(不動産投資信託証券;REIT:Real Estate Investment Trust)に関する記事を見かけることがあります。
不動産投信は、平成13年9月に初めて2銘柄が東京証券取引所に上場され、以後増加して現在 12 銘柄が同取引所に上場されています。
今回のFAX NEWSでは、資金運用における金融商品の一形態として最近注目を集めている不動産投信について、投資家の立場からみたその特徴等をご紹介します。
不動産投信とは
不動産投信は、投資家から集めた資金を賃貸ビル等の不動産で運用し、その賃貸料等に基づく収益を分配金としてその投資家に支払うという金融商品の一つです。
不動産投信の特徴
(1) 分配金(配当金):運用先の不動産の賃貸料等が分配金の原資となります。
賃貸料は、基本的には定期的な収入ですので、分配金のブレは比較的少ないと考えられます。
(2) 利回り・・・・・不動産投信は「不動産投資を目的とする特別に認められた法人」で、賃貸収益のうち、必要諸経費等を除く配当可能利益の90%超を投資家に配当することにより法人税が免除される仕組みとなっています。
従って、事業収益の殆どが将来の事業に再投 資されると考えられる株式に比べ相対的に高い利回りが想定されます。
但し、賃貸料等は不動産市況や経済環境等に影響されますので、長期的にみるとこれらが不動産投信の元本としての価格、分配金に影響を与えることはいうまでもありません。
(3) 税 率・・・・・・売却、配当等に関わる税金は、一般の上場株式と基本的に同じです。
実物不動産投資との比較
(1) 取得・処分:上場されていますので、一般の株式同様にインターネットでも取引ができる等取得・処分の手続きは簡易です。また、一般の株式と同様の流動性があります。
(2) リスク分散:ひとつの不動産投信には、運用先として多数の不動産物件が組み込まれていますので、不動産としてのリスクは基本的に分散されていると考えられます。
また、不動産 投信の最低取引単位は20万円~70万円前後で、比較的少額からの投資が可能となっています。
<むすび>
以上のように、不動産投信は実物の不動産投資のような手続き上の煩わしさはなく、余裕資金の運用先として比較的手ごろな投資手段と考えられますが、一方では、経済環境、不動産市況、地価動向等により価格等は左右され、株式と同様に損失を被る可能性もあります。
また、これまで、運用先としては比較的収益が安定している事務所ビルが中心となってきましたが、最近の上場銘柄では店舗等の商業施設を含むものも出てきており、その内包されるリスクは今まで以上に高くなっていますので注意が必要です。
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