包括根保証の禁止
従来、銀行等が銀行取引約定書等で行ってきた「包括根保証契約」は、一般的な取引慣行として確立しておりました。しかし、保証を受けた会社が倒産して債務が返済できなくなると、保証人となった代表者等が包括根保証を盾に厳しい取立てを受けて、自殺に追い込まれてしまう事件等が発生し、諸外国にもあまり例のない過酷な制度として、社会的な批判が高まっていました。
この度、世論の後押しを受ける形で民法が改正され、本年4月1日より包括根保証は禁止されることになりました。
そこで今回のFAX NEWSは、禁止された包括根保証についてお伝えします。
Q1:これまで債務の保証にはどのような種類があったのですか?
A:債務保証の種類
内 容 | |
普通保証(特定債務保証) | 保証の対象となる債務が具体的に特定されている。 |
限 定 根 保 証 | 保証の対象となる期間や金額の上限が決められている。 |
包 括 根 保 証 | 保証の対象となる期間や金額の上限が決められていない。 |
Q2.改正前と改正後の違いはどうなりますか?
A:改正前と改正後
改 正 前 | 改 正 後 |
口頭での約束も有効。 | 口頭での約束は無効。書面での契約が必要。 |
保証人が、債務者の借入をいくらでも保証する契約も有効。 | 保証する金額の上限を契約で定めることが必要となり、定めのない契約は無効。保証人はその範囲内で保証。 |
保証人が、無期限で保証する契約も有効。 | 保証人は、契約で定められた5年以内の期間(契約の定めが無いときは3年間)に発生した債務のみ保証。 |
※なお、今回の禁止措置が講じられるのは、個人が保証人となる貸金等債務(金銭の貸付及び手形割引により発生する債務)に限られます。
Q3.改正法施行前に交わした包括根保証契約は、無効となりますか?
A:契約そのものは有効ですが、極度額や保証の期限を定めていない契約に関して、改正法施行後3年を経過しても元本が確定していないときは、3年を経過する日(平成20年3月末現在)の融資残高をもって自動的に保証債務の元本が確定するという経過措置が設けられており、元本確定後の追加融資については、保証人は債務を負わないことになります。
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