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減価償却資産の残存価額の廃止(案)

投稿日2007.01.18

政府・与党より平成19年度税制改正大綱が昨年12月に公表されました。その中で約40年ぶりの大改正となる減価償却制度の見直しが行われる予定です。そこで今回のFAX NEWSは、減価償却制度の見直しの内容についてお伝えいたします。

内容

新規設備への投資を促進し、企業の国際競争力・経済の成長力の強化を図る観点から下記の減価償却制度の抜本的見直しが行われます。

(1)残存価額の廃止(10%→0%)及び250%定率法の導入

平成19年4月1日以後に取得する減価償却資産より
(a)法定耐用年数経過時の残存価額を廃止する。
(b)定率法の償却率を定額法の償却率(1/耐用年数)の250%に変更

(2)償却可能限度額(95%)の廃止

減価償却資産の取得時期減 価 償 却 費 の 計 算
平成19年4月 1日以後に取得耐用年数経過時点に1円(備忘価額)まで償却
但し、定率法を採用している場合には、定率法により計算した減価償却費が一定の金額を下回るときに、償却方法を定率法から定額法に切り替えて減価償却費を計算(下記2参照)
平成19年3月31日以前に取得現行の償却可能限度額(取得価額の95%)まで償却した事業年度等の翌事業年度以後5年間で全額まで均等償却

改正後の定率法による減価償却費の計算

法定耐用年数8年、取得価額1,000千円の資産を期首に取得した場合の減価償却費計算。
(a)定額法の償却率(0.125)の250%の償却率(0.312)で償却をする。
(b)定率法により計算した金額と耐用年数から経過年数を控除した期間内に、その時の帳簿価額を均等償却した金額との多い方の金額を減価償却費とする。

経過年数12345678合計
期首簿価1,000.0688.0473.4325.7224.1154.2102.851.40.0
減価償却費312.0214.6147.7101.669.951.451.451.41,000.0

1年目から5年目は定率法により、6年目以降は定額法により減価償却費を計算する。

【6年目の減価償却費の計算】
(a)定率法 154.2×0.312=48.1 
(b)定額法 154.2÷(8年-5年)=51.4 
∴(a)<(b)なので、6年目より定額法により減価償却費を計算する。

詳しくは当税理士法人まで。

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