平成19年都道府県地価調査の発表
全国の都道府県が先日発表した平成19年7月1日時点の都道府県地価調査によれば、平成18年7月1日~平成19年7月1日までの1年間の地価変動率は、全国平均で住宅地が▲0.7%とほぼ横ばいとなり、商業地は+1.0%と16年ぶりに上昇に転じたのこと。
今回のFAX NEWSはその地価調査の特徴についてお知らせします。
平成19年地価調査の特徴
平成19年地価調査の特徴は、下表の通り、三大都市圏において住宅地・商業地ともに昨年を上回る上昇を見せたことです。各圏域の中心都市の都心部において上昇率が30%を超える地点も見られました。また、各圏域の上昇傾向が周辺地域へと広がりを見せ、地方圏の中心都市を中心に上昇地点も増加しており、地価の持ち直しの兆しが見られます。
一方で、地方圏の大半の地点については未だ下落が続いていますが、下落幅は縮小傾向にあります。
・地価調査の地域別年間変動率
住宅地 | 商業地 | |||
平成18年 | 平成19年 | 平成18年 | 平成19年 | |
全 国 | ▲2.3% | ▲0.7% | ▲2.1% | +1.0% |
東 京 圏 | +0.7% | +4.8% | +3.9% | +12.1% |
大 阪 圏 | ±0.0% | +2.9% | +3.6% | +8.0% |
名古屋圏 | ▲0.1% | +2.4% | +2.4% | +7.2% |
三大都市圏 | +0.4% | +4.0% | +3.6% | +10.4% |
地 方 圏 | ▲3.1% | ▲3.1% | ▲4.3% | ▲2.6% |
なお、個別のポイントでは、北海道倶知安町が昨年に引き続き、全国1位の上昇率(住宅地)を記録した他、軽井沢や沖縄などの人気リゾート地においても、別荘地や観光需要の増大等を背景に上昇地点が見受けられます。
その他、景気回復による企業収益の改善等を背景として、立地条件に優れた物流施設用地や工場用地に対する需要が増加し、工業地においても上昇地点がありました。
今後の見通し
上記の通り、全国的に地価は改善傾向にあり、上昇地点も都市の中心部から周辺地域や地方圏の中心都市へと広がりを見せ始めています。その中で、快適性・利便性・収益性の高い地域については今後もしばらくは上昇傾向が続くものと思われますが、それらの低い地域においてはさらなる下落も予想され、二極化は更に進むものと思われます。
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