住宅税制の改正(1)

投稿日2009.04.18

景気回復を重視した平成21年度税制改正は、4月1日に施行されました。原案通りに成立しましたので、改正項目の一部は既報(YF-00485YF-00487)の通りになっています。そこで今回のFAX NEWS では、21年度税制改正のうち住宅ローン減税についてお伝えします。

住宅ローン減税制度の延長・拡充

住宅取得資金の借入等を利用して、平成21年から平成25年までに一般住宅又は認定長期優良住宅を取得し居住の用に供した場合、所得税額の特別控除の適用が受けられます。控除期間は10年間です。

認定長期優良住宅とは、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に規定する家屋で、長期に渡り良好な状態で使用するための措置が講じられた耐久性、耐震性等に優れた住宅をいいます。

  一般住宅 認定長期優良住宅
居住年 借入限度額 控除率 最大控除額 借入限度額 控除率 最大控除額
21年 5,000万円 1.0% 500万円 5,000万円 1.2% 600万円
22年
23年 4,000万円 400万円 1.0%
24年 3,000万円 300万円 4,000万円 400万円
25年 2,000万円 200万円 3,000万円 300万円
要 件 取得及び居住 新築又は建築後使用されたことのない住宅を取得、及び居住

上記住宅ローン減税の適用を受け、その年分の所得税額から控除しきれない残額がある場合には、翌年度の個人住民税から控除されます。但し、当年分の課税総所得金額に5/100をかけた額(最高97,500円)が限度です。

自己居住要件の緩和

適用要件が緩和され、以下の場合、住宅ローン減税の適用を受けることができます。

(1)住宅を取得し居住の用に供した日からその年の12月31日までに転勤等やむを得ない事由により転居し、その後再びその住宅に入居した場合(再入居年以後の各年適用可。但し、賃貸していた場合は、再入居年の翌年から適用可)。
(2)所有している家屋を居住前に増改築し、6ヶ月以内に居住の用に供した場合。

従前の制度の中には、適用期限が延長された制度を含め、めまぐるしく改正されますので、適用要件や選択適用等に注意し活用していただきたいものです。次号では、新たに創設された住宅税制についてお伝えします。詳しくは当税理士法人まで。

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