労働保険料の処理

投稿日2009.05.28

今年も労働保険の申告・納付時期がやって来ました。(今年から申告期限が6/1~7/10、分納期限が7/10・10/31・1/31と変更されておりますのでご注意下さい。)今回のFAX NEWSはこの労働保険を申告(年度更新といいます)した時、及び納付した時の処理方法をお伝え致します。

労働保険料は、全額事業主負担である労災保険料と、事業主が0.7%、使用人が0.4%負担する雇用保険料で構成されております。(下表参照・平成21年4月1日現在)
年度更新の申告・納付は、前年度申告の概算保険料の過不足額精算と、当年4月1日から翌年3月31日までの見込賃金総額に係る労災保険料及び雇用保険料の概算額を申告・納付するものです。例えば、前年度見込賃金総額が1,000万円減少し、当年度の見込賃金総額が10,000万円の場合は下表のように計算されます。(労災保険率は卸売業の0.4%(前年度分は0.5%)、雇用保険率は一般の事業の1.1%(前年度分は1.5%)で試算)

保険料の種類 前年度の
(過)不足額
保険料率
(賃金総額に乗じる率)
負担割合 年度更新で
納付する額
事業主 使用人
労災保険料 △5万円 労災保険率 0.4%
40万円
全額負担 負担なし 35万円
雇用保険料 △9万円 雇用保険率 1.1%
110万円
0.7%
(70万円)
0.4%
(40万円)
95万円
△6万円
△20万円 150万円 (70万円) (40万円) 130万円

申告・納付した事業年度の労働保険料の処理

労災保険料 全額事業主負担 超過額 △5万円 益金算入
概算額 40万円 損金算入
雇用保険料 事業主負担分 超過額 △9万円 益金算入
概算額 70万円 損金算入
使用人負担分 超過額 △6万円 預 り 金
概算額 40万円 立 替 金
差   引   計 130万円  

申告・納付した事業年度に前払費用に計上する方法

概算保険料のなかには期間対応の点からみて前払部分があるため、これを前払費用に計上することも可能です。但し決算期により、既経過分と前払部分の計算が煩雑になりますから注意が必要です。厳しい決算を強いられる中、労働保険料の処理方法を一考してみては如何でしょうか。詳細は当税理士法人まで。

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    税理士法人横須賀・久保田編集部

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