農地法等の一部改正
平成21年6月17日に農地法等(農地法、農業経営基盤強化促進法、農業振興地域の整備に関する法律、農業共同組合法)の一部を改正する法律が成立しました。
そこで、今回のFAX NEWSは、改正のなかで農地制度の中心的な位置を占める農地法の改正点の概要についてお知らせします。
改正点の概要
(1)農地法の目的の見直し
改正前の農地法の目的は「農地は耕作者自らが所有することを最も適当とする」という考え方を前提としていましたが、改正後の農地法の目的は「農地の効率的な利用を促進する」という考え方に改められています。すなわち、農地は所有者自らが利用(耕作)することが最も望ましいというものから、農地所有者以外でも積極的に利用(耕作)をすることが可能という目的に改められました。
(2)賃借権の大幅な規制緩和
改正前も一般法人の賃貸借契約に基づく農地利用は可能でしたが、賃借できる農地の範囲及びその期間が緩和されました。一般法人が農地を賃借する場合の緩和内容は以下の通りです。
改正前 | 改正後 | |
賃貸借可能な農地 | 市町村が指定した特定の区域内の農地 (耕作放棄地が多い地域に存する農地等)に限定 | 一定の要件のもとに左記区域以外の農地 でも賃借可能 |
賃貸借期間 | 20年以内の賃貸借 | 50年以内の賃貸借 |
(3)農地転用にかかる規制強化
農地を農地以外の用途に転用するにあたり農業委員会等の許可を受けない場合の法人の違反転用は300万円以下の罰金から1億円以下の罰金と規制が強化されました。
なお、改正にかかる詳細はhttp://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/kaikaku/にてご確認ください。
まとめ
農地法等の一部改正は、周辺環境との調和を図りながら農地や耕作放棄地(多少手を加えれば耕地になる可能性のある土地)を有効利用し、国内の食料自給率向上を図るためだけではなく、地方における雇用創設にもつながるものです。この改正が起爆剤となり、地方も含めた景気回復の一助になってくれることを期待する訳ですが、さてさて。
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