年末のご挨拶
今年は例年にない大きな出来事の連続でしたね。特に、世界の動きは別として東日本の大震災はまさに日本経済を揺さぶる大事件でしたが、さすが日本人。「ガンバロウ」の合唱と共に、光が見えつつあります。そんな中にあって、私自身が未だに理解しがたい疑問も、どうやら来年に持越されそうです。その疑問三題を申し上げ年末のご挨拶と致します。
その第一は、「政治と金」の問題です。
政治家の活動費を示す収支報告書には政治家の署名が必要とされていません。すべて会計責任者の署名押印で事が済んでいるのです。このために、政治家は収支報告書について知らぬ存ぜぬと主張することが出来るように書式化されています。これに比して、所得の申告をする確定申告書には納税者自身の署名押印を必要としていますし、不正があれば処分の対象となります。これらの抜け穴を塞がないで「政治や金」の問題を議論して何の役に立つのだろうかと、疑問が残ります。
その第二は、「納税者番号制度」の問題です。
一定の取引をした場合には、あらかじめ定められた納税者番号を付して取引の流れを把握し、富裕層と目される方々への資産課税に役立たせる制度ですが、いまだに実現されていません。その理由は、個人情報保護法という法律に抵触するとのこと。私は法律家ではありませんが、適正納税は国民の義務、そのための実現への手法を考えるのが政治家の職責、いや、自分の首をしめるのは「やーめた」かね、何故か疑問が残ります。
その第三は、「オリンパスの損失かくしと、大王製紙の100億円という史上稀な大金の浪費」の問題です。
こんな簡単な事案を何年も隠し通した取締役、監査役、監査法人の苦労には心からの同情を禁じ得ません。これも物心両面の圧力のなせる業と解されますが、今どき、どうしてと疑問が残ります。最も「正論を唱えると反論される、人の世は清濁合わせて成り立つもの」とゲーテも言われていることからすると、疑問も薄れますが。
今年もあとわずかとなりました。来たるべき年が皆様にとってより良き年でありますよう、そして国民に疑問を与えない良き年であることを念じて、年末のご挨拶と致します。
お問い合わせは当ホームページの無料税務相談コーナーからどうぞ。
メルマガ登録はコチラ
当グループでは、メールマガジン「横須賀G通信」を毎月3回発行しています!
会計・税務・不動産に関する最新情報や知らないと損をする情報などをお届けしています!
お申し込みはこちらからお気軽にどうぞ。