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ゴルフ場の太陽光発電事業転換の魅力について

投稿日2012.10.08

平成24年7月1日に「再生可能エネルギー(太陽光・風力等)の固定価格買取制度」が施行されました。景気低迷及び少子化による人口の減少等の影響で経営が悪化しているゴルフ場では、この制度を活用しメガソーラー(大規模太陽光発電所)を設置するといった計画が、新聞等で見受けられるようになりました。

そこで今回のFAX NEWSは「ゴルフ場の太陽光発電事業転換の魅力について」お知らせいたします。

ゴルフ場の収支構造

ゴルフ場収支の大部分は、ゴルフ場利用料、キャディフィ、食堂・売店の売上といった収益項目と、コース管理・維持費、人件費、固定資産税といった費用項目で構成されています。

しかし、立地条件等が劣るゴルフ場は、利用者獲得のために低料金競争の状況にあり、収益は逼迫し費用削減も限界があることから、経営は悪化傾向にあります。

太陽光発電事業による収益及び費用の動向

(1)収益の動向 

経済産業省が定期的に発表している「(特定の地域を対象とした)特定サービス産業動態統計調査」によれば、平成23年度のゴルフ場売上高合計は約902億円であり、ゴルフ場利用者合計は約888万人と報告されています。

上記数値を前提とすると、1人あたりのゴルフ場利用単価は約1万円(902億円÷888万人)です。

新聞等で、ある大手不動産企業所有のゴルフ場を太陽光発電事業に転換した場合の年間収入は約4億円とされており、この年間収入を1人あたりの利用単価で除すと約3.9万人となります。

すなわち、一般的に優良経営のゴルフ場とされる年間利用者の目安は4万人といわれており、太陽光発電事業を行うことにより、優良経営のゴルフ場と同程度の収益が景気動向に左右されず安定的に得られることになります。

(2)費用の動向 

太陽光発電事業は、メガソーラーの維持費等に相当程度要しますが、ゴルフ場運営におけるコース管理・維持費、人件費ほどはかからないため費用削減につながるものと考えます。

一方、土地の固定資産税はゴルフ場の用途として課税されておりますが、事業転換により用途を雑種地として課税する方向(自治体より聴取)にあることから、ゴルフ場の立地条件によっては費用の増減に違いがでるのではないでしょうか。

むすび

太陽光発電事業は、初期投資が30億とも40億と報道されていますが、投資に見合う収益を獲得できるばかりか、用途転換が困難なゴルフ場を有効利用できる魅力的な事業と言えます。

今後、閉鎖ゴルフ場等を太陽光発電事業用地として有効利用を検討している需要者は増加していくのではないでしょうか。

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