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サービス付き高齢者向け住宅とその現状について

投稿日2013.02.08

内閣府が発行した平成24年度版高齢社会白書によれば、現在、国内全人口の4人に1人は高齢者(65歳以上)であり、20年後には3人に1人、40年後には2人に1人になると予測しています。

そのため、独居高齢者や要介護人口も増加傾向にあり、その受け皿としての施設が不足していたことから、国は2011年11月から「サービス付高齢者向け住宅(以下、「サ高住」という)」の整備事業を開始し、それから概ね1年が過ぎようとしています。

今回のFAX NEWSは「サ高住とその現状について」お知らせいたします。

サ高住とは

独居高齢者等の受け皿として従来からあった高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)、高齢者専用賃貸住宅(高専賃)、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)を廃止して一本化した施設です。

廃止された施設の問題点と「サ高住」の改善点は概ね以下の通りです。

  廃止された施設の問題点 サ高住の改善点
1戸当たり専有面積 18平米未満等あり 原則25平米以上
バリアフリー化 未整備施設あり 廊下幅・階段解消・手摺
サービス 施設により異なる 少なくとも安否確認・
生活相談サービス提供
契約内容 前払金等の保全義務がない場合あり 前払金等の保全・居住の安定を図る契約の締結

以上より「サ高住」は、ハード面とソフト面の質の向上を目的とした施設といえます。

サ高住の現状

高齢者住宅研究所によれば、「サ高住」の2012年12月末時点の登録件数は、2,777件、住戸数は89,219戸が供給されたとのことです。

この1年ほどで供給数が順調に推移してきた理由は、
(1)新築総額の1/10の補助金(1戸当たり100万円上限)
(2)所得税・法人税(割増償却)、固定資産税(税額軽減)、不動産取得税(一定額の減額)
があり、不景気を背景に(1)(2)の優遇措置が事業者の追い風になったものと思われます。

むすび

サ高住は、高齢者が居住しながら在宅介護等多様なサービスが受けられる自由度のある施設です。今後高齢者人口の増加とともに施設は増加していくことでしょう。

しかし一方で、高齢者に比して労働者人口が減少していくなかで、事業者サイドには、在宅介護等のサービスの充実をはかるべく、いかに人材を確保し、その育成等を強化していくかが求められるのではないでしょうか。

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