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マイナンバー制度と経理事務、税務

投稿日2014.09.08

現時点ではそれほど浸透しているようには思えませんが、平成25年5月に番号関連4法案が可決、成立しており、平成28年1月にはマイナンバー制度の利用が始まります。今回のFAX NEWSは、マイナンバー制度の今後の予定と、経理事務等に与える影響についてお伝えします。

マイナンバー制度(社会保障・税番号制度)とは

現在は、行政機関や地方自治体、各団体等間の情報の連携が図られているとはいえません。そこで、各種手当の不正受給、税逃れ等の発生、各種の申請手続きが非常に煩雑でコストが無駄といった様々なデメリットが発生しています。こういったデメリットを解消するため個人や法人に番号を付し、各機関がこの番号をもとに手続きを管理するのがマイナンバー制度です。個人の場合、住民票コードをもとに、法人の場合は登記の番号をもとに発行されます。

マイナンバー制度には、情報漏えいや不正利用といった問題の発生が危惧されるため、トラブルが起きないよう準備が進められています。

スケジュール

・平成27年10月 マイナンバーの通知
・平成28年1月  マイナンバー利用開始
・平成29年1月  マイポータル(各自の情報や通知の表示、手続を行う画面)運用開始

経理、税務実務への主な影響

・会社は従業員にマイナンバーを提示してもらい、税務署や自治体に提出する源泉徴収票に番号を記載(平成28年1月以降)
・同様に健康保険、年金等の加入等手続きにも番号を利用
・報酬や不動産使用料等の支払先に番号を提示してもらい、支払調書に記載して税務署に提出
・法人の確定申告書にマイナンバーを記載(平成28年1月以降開始事業年度から)
・個人の確定申告書にマイナンバーを記載(平成28年分から)
なお、詳細は今後順次公布される見込みです。

その他

上記3のように、会社は規模にかかわらず、従業員等のマイナンバーを取り扱うことになり、個人情報の保全措置を講じる必要があります。具体的には従業員に利用目的を明示し、本人確認を行うことになります。また当然ですが、法に定められた利用範囲を超えてマイナンバーを利用することはできません。

この秋から1年後のマイナンバー通知に向けて様々な広報活動が始まる予定です。メリットはわかりますが、デメリットが生じないよう、万全の対策で臨んでいただきたいものです。

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