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空き家問題の現状と対策例について

投稿日2015.02.18

日本は少子高齢化による人口減少基調にあり、これに伴い、空き家問題(犯罪不安、火災の危険、廃棄物の不法投棄、悪臭・害虫の発生、景観を害する等)が顕在化してきています。

今回は空き家問題の現状とその対策例の一部をご紹介します。

空き家問題の現状

平成25年「住宅・土地統計調査(総務省統計局が5年に1度実施している基幹統計調査です。)」速報集計結果は以下のとおりです。



平成25年の空き家数 820万戸は平成5年の1.83倍、空き家率も上昇傾向にあります。なお、空き家率 13.5%は全戸数(6,063万戸)に占める空き家数(820万戸)の割合を意味しています。その空き家数の内訳は「賃貸用(52%)・分譲用(4%)で未入居」、「別荘等(5%)」、「世帯が長期不在等(39%)」です。

空き家問題の対策例

・神奈川県横須賀市では、県立保健福祉大学の学生に対し、谷戸地区の高齢者の生活支援を行うことを要件に空き家を提供し、家賃に対し1万円を助成しています。

・福岡県宗像市では、空き家の所有者へのヒアリングで「賃貸や売買が面倒」、「業者に依頼することに不安を感じる」という聴取結果から、市や民間事業者が協力して「住マイむなかた」(空き家バンク)を運営し、空き家の流動化を図っています。

・長崎県長崎市では、老朽危険空き家の除却は所有者による対応が基本としながらも、一定の要件の下で、その除却費用について最大50万円を補助しています。

・東京都足立区では、建築基準法上の道路に接していない敷地にある建築物については、一定の要件の下で、その除却費用について最大100万円を補助しています。

・これらの対策に加えて、その不動産の最も有効な使い方を判定し、不動産の経済価値を把握する鑑定評価も問題解決の一助になるものと考えます。

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