相続税対策!超高層マンション活用上の留意点
「一生に一度は住んでみたい」と思う人も多い超高層マンション、最近は相続税対策としてのメリットが大きいことから活用を検討する人も多いようです。
しかしながら、メリットばかりに気をとられると「そんなはずではなかった」ということにもなりかねません。
そこで、今回のFAX NEWSは、「超高層マンション活用上の留意点」についてです。
超高層マンションの相続税財産評価について
取引市場では、マンションは低層階に比べ高層階ほど眺望等が良好なことからその価値は高くなります。一方、相続税財産評価上は、一棟の土地や一棟の建物の価格ごとに専有部分にかかる持分比率等を乗じて画一的に評価しますので、高層階と低層階の価値に差は生じません。
そのため、高層階であればあるほど財産評価上の価値との差が大きくなるため、超高層マンションの高層階が相続税対策に活用される傾向にあります。
超高層マンションの特質
管理費・修繕積立金が高めであること
不動産経済研究所が発表した平成22年の「首都圏マンション管理費調査」によれば5階以下の管理費は約227円/㎡、40階~59階のそれは約305円/㎡と約1.3倍の差があります。
また、販売促進の関係から当初の修繕積立金が低めに抑えられている場合があり、段階的な大きな値上げや一時金の徴収の可能性があります。
そのほか、火災保険料や固定資産税等も発生しますので、所有により相当程度の費用負担が発生します。その金額は年額80万~100万円となることも珍しくありません。
賃貸や売買が景気に大きく左右され易いこと
超高層マンションは希少性から価値は下落しにくいといわれますが、需要者の中心は外国人や国内の富裕層であり、景気動向によっては賃貸する場合、空室が長期化することや、売買価格が取得時よりも大きく値下がりするリスクも内在しています。
まとめ
以上の通り、超高層マンションは、所有にあたり多額の費用負担があり、その費用を賄うために仮に賃貸に供したとしてもなかなか空室が埋まらず、キャッシュアウトばかり発生したり、値下がりするリスクも内在します。
せっかく財産評価上で評価額を下げて節税しても、節税分がそれらの費用や値下がり等で相殺されては元も子もありません。超高層マンションは「相続税対策に有利!」といった時流にながされることなく、内在するリスク等を踏まえて相続税対策に取り組むことが重要と考えます。
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