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コンパクトシティとは何ぞや

投稿日2016.10.08

皆さんは、「コンパクトシティ」という言葉を聞いたことがありますか?
「コンパクトシティ」とは、膨張・拡大し続けた都市の機能を集約し、歩いて行ける範囲を生活圏と捉え、効率的な生活・行政を目指すコンパクトなまちづくりのことを言います。

我が国では、高度成長期の都市部への人口集中に伴い、郊外へ都市が無秩序に膨張・拡散し続けました。
それにつれて、郊外においても道路・上下水道、学校・体育館・図書館・公民館・高齢者福祉施設などといった施設が整備されましたが、現在そうした公共施設の老朽化が問題となっています。

日本は近年人口減少社会、低成長時代に突入しましたが、若者の雇用問題もあいまって税収の減少が進むと、社会資本の維持管理・更新は一層難しくなる見通しです。
こうした背景を踏まえ、今後のまちづくりは、高齢者や子育て世代にとって安心できる健康で快適な生活環境を実現すること、財政面及び経済面において持続可能にすることが大きな課題となっています。

このため、都市再生特別措置法が改正され、行政と住民や民間事業者が一体となったコンパクトなまちづくりを促進するため、立地適正化計画制度が創設されました。

立地適正化計画

立地適正化計画とは、住民の居住を誘導する「居住誘導区域」と、生活サービスを誘導する「都市機能誘導区域」を定め、それらの拠点を結ぶ鉄道やバスなどの公共交通ネットワークを充実させ、コンパクトな都市を目指すための都市全体を見渡したマスタープランです。

本年2月には大阪府箕面市が全国に先駆けて策定しました。
大阪市中心部に近い立地ですが、将来人口が減少するとみられており、居住を2つの区域に誘導してコンパクトなまちづくりを進め、利便性の良さと環境保全を両立させ、将来の財政支出の効率化にもつなげる狙いがあるということです。

今後の課題

「居住誘導区域」外に指定された場合、将来的に電車やバスの交通手段や、学校、病院等の公共施設がなくなることも想定されます。
今後マイホームを購入する際には、通常の都市計画に加え、立地適正化計画の内容を確認することが重要になります。

「都市機能誘導区域」外から内への事業用資産の買換や、誘導施設用に土地等を譲渡した場合など、税制上の特例措置もとられているので、各自治体にご確認ください。

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