2018年地価公示発表
国土交通省は2018年地価公示を発表しました。発表された地価公示の詳細につきましては、国土交通省のホームページ(http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/H30kouji_index.html)をご覧下さい。今回は、発表された内容の一部をご紹介します。
全国の対前年比平均変動率は住宅地が+0.3%、商業地が+1.9%で、住宅地の平均変動率が10年ぶりに上昇に転じ、商業地では3年連続で上昇しました。平成28年から平成30年までの平均変動率の推移は下表の通りです。
住宅地 | 商業地 | ||||
---|---|---|---|---|---|
平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 平成28年 | 平成29年 | 平成30年 |
-0.2% | ±0.0% | +0.3% | +0.9% | +1.4% | +1.9% |
平均変動率が上昇している背景ですが、住宅地では全国的に雇用・所得環境の改善が続く中、低金利環境の継続による需要の下支えもあって、利便性が高い地域を中心に需要が旺盛であったことがあげられます。
商業地では国内外の観光客の増加や再開発による繁華性(収益性)が向上した地域で、店舗・ホテルの進出意欲が強いことや、法人投資家等による不動産投資意欲が高いことが要因として考えられます。
今後の地価の動向ですが、良好な資金調達環境や海外からの観光客の増加を目標とする政策は維持されますが、国内の景気を左右する海外の政治経済情勢(先行き不透明な貿易摩擦問題等)や為替相場によっては、地価は一進一退となるかもしれません。
なお、今回、公示地価が全国1位になったのは以下の地点です。
標準地番号・所在等 | 地価公示価格 | 要因等 |
---|---|---|
【住宅地価格順位全国1位】 港-4(住宅地) ・溜池山王駅420m | 401万円/㎡ [≒1,330万円/坪] (前年比9.0%上昇) | 複数の再開発事業が進む赤坂地区周辺では新興の富裕層(IT企業経営者、芸能関係者、医師等)によるマンション需要が旺盛なことから、マンション素地に対する需要が強い。 このため地価が大きく上昇し、昨年まで全国1位であった千代田区番町地区(標準地 千代田-3・四ツ谷駅330m、385万円/㎡[≒1,270万円/坪])を赤坂地区が初めて上回った。 |
【商業地価格順位全国1位】 中央5-22(商業地) ・銀座駅近接 「山野楽器銀座本店」 | 5,550万円/㎡ [≒1億8,300万円/坪] (前年比9.9%上昇) | 再開発事業が一服したものの、店舗のリニューアルが見られ、物販需要も引き続き旺盛で店舗需要が強い。 このため店舗賃料も堅調に推移していることから地価が上昇している。 |
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(文責-久保田一成・林 達郎)
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