新元号と税務手続き等

投稿日2019.05.08

天皇の退位等に関する皇室典範特例法に基づく皇位の継承に伴い、本年5月1日から元号が「令和」に改められました。これを受けて、国税庁より「新元号に関するお知らせ」「改元に伴う源泉所得税の納付書の記載のしかた」が公表されています。

そこで、今回は、改元に伴い、税務手続き等で注意すべき点についてお伝えします。

申告書等への元号表記

新元号への移行に伴い国税庁ホームページや申告書等の各種様式は順次更新される予定ですが、 当面の間「平成31年6月1日」等「平成」表記の日付で申告書等の書類を提出しても有効なものとして取り扱うこととされています。

源泉所得税の納付書の記載方法

5月1日以降においても、「平成」が印字された「源泉所得税の所得税徴収高計算書(納付書)」を引き続き使用することができますが、以下について注意が必要です。

(1)「平成」を二重線で抹消したり、「令和」の追記は不要なため、「支払年月日欄」「納期等の区分欄」は「平成」の印字はそのまま、「01年6月30日」等と記載

(2)平成31年4月1日から令和2年3月31日までの間の納付については、納付書左上の「年度欄」は「31」と記載 なお、新元号「令和」が印字された納付書は、本年10月以降に順次配布される予定です。

改元に伴うシステム改修費

元号変更に伴うシステムの改修費用は、「修繕費(費用計上)」と「資本的支出(資産計上)」のどちらになるのかが問題となりますが、過去の類似ケースである西暦2000年問題のときと同様、以下の事項が明確であれば、「修繕費」と認められると考えられます。

(1)修正の内容がシステムの効用を維持するために行うものであること

(2)修正の実態が資産に対する修繕と認められるものであること

(3)修正内容についてそれ以外の機能の付加を行うものでないこと

ただし、新たな機能追加や、大幅な機能向上となるシステム改修費用については、
資本的支出として処理することになりますのでご留意ください。

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