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コロナ後の不動産市場の動向について

投稿日2022.02.08

都内の不動産仲介会社、賃貸会社、鑑定業者等を対象に実施された不動産価格動向等に関するアンケート調査の結果が、先月発表されました(令和3年10月東京都不動産鑑定士協会実施、回答数180)。
今回は、その結果を踏まえたコロナ後の不動産市場の動向をお伝えします。

改正点アンケート調査結果(DI)の概要

DIとは、大きく上昇・やや上昇・横ばい・やや下落・大きく下落の5項目の回答割合に基づき算出した指数で、プラスは上昇、マイナスは下落を示します(最大値100、最小値-100)。

(1) 地価DI(都内土地価格の令和3年10月までの実 感値と、10月以降の予測値)

マンション・戸建とも住宅地は実感・予測ともに上 昇、商業地は実感値がやや下落で今後は回復を予測、 オフィス用地は実感値が下落、今後はその幅が縮小す るものの下落が継続すると予測しています。



(2) 価格DI(都心5区・不動産価格の予測値)


住宅価格は半年・1年後も上昇、商業(店舗)価格は 半年後に回復し1年後に上昇、ホテルは1年後に横ば い、オフィスは1年後もやや下落と予測しています。



(3) 賃料DI(都心5区・賃料の予測値)

家賃は戸建住宅以外低調で、商業・ホテルは1年後 に下落の減速を予測しますが、オフィスは1年後も変 わらず落ち込むと予測しています。 なお、賃料と価格は開差を生じていますが、背景に は世界的な金融緩和による投資需要の過熱や、将来的 な賃料上昇を予測していること等が考えられます。

まとめ

調査結果からは、オフィスやビジネス系ホテルから「住宅」周辺へと価値が移行していることが窺えます。特にオフィスは、空室率が6.3%(都心5区/基準階100坪以上/昨年末平均・三鬼商事調査)と需給均衡点といわれる4~5%を超え借手優位の状況にあり、加えて来年以降の大型ビル竣工ラッシュを控え、供給過多となる可能性が指摘されています。

コロナ後はテレワークで課題とされたコミュニケーションの場としてオフィス回帰が進む一方、働く場の選択肢も増えていることから、不動産はより可変的に、利用価値で選別されるのではないでしょうか。

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