継続地代の実態調べ(令和3年版)発行
日税不動産鑑定士会は、『継続地代の実態調べ(令和3年版)』を令和3年12月に発行し、令和4年からは公益社団法人東京都不動産鑑定士協会にて販売を既に開始しています。
昭和49年から始まり、令和3年版で第17版となります。 日税不動産鑑定士会は税理士、不動産鑑定士等の専門家により結成された会で、この書籍は、東京23区を中心とした普通借地権にかかる継続地代の事例などを統計的に分析しており、地代交渉の際の裁判等でも引用される資料となっています。
【 分析の内容】
地代は時代とともに、契約の個別性、考え方の多様性、それに加えて税制が長い年月を経て多様な変化を遂げていること等により、これまで以上に多角的な分析・判断が必要となってきています。
そのために分析方法も多角化しており、(1)平均地代水準のほか、(2)更地価格に対する地代利回り(活用利子率)、(3)更地価格から路線価の借地権割合を控除した価格に対する地代利回り(底地利率)、(4)年額地代の公租公課に対する倍率(公租公課倍率)などについても、より深掘りされるようになってきています。
特に、公租公課倍率には、商業地域、住宅地域、工業地域といった用途的地域別の分類があったのですが、実際の建物が「非住宅・併用・住宅」であるのかといった「実際の利用の状況」に従った分類による公租公課倍率も、前回の調査から分析され始めています。
これは、住宅用地には税額を抑える固定資産税等の特例措置があり、公租公課が個々の建物の実際の利用方法によって変わるためです。
令和3年版 公租公課倍率の抜粋
東京23区の実際の用途が非住宅の公租公課倍率の平均は、2.75倍と公表されたのに対し、23区の実際の用途が住宅の公租公課倍率の平均は、4.18倍と公表されており、実際の用途(税額)の違いにより地代が大きな影響を受けていることが確認されています。
むすび
詳細は書籍を購入していただき、ご覧いただければと思います。
借地・地代等のご相談はHP の無料税務相談コーナーへどうぞ。
(文責-林達郎)
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