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少額減価償却資産の特例から貸付資産を除外

投稿日2022.04.18

令和4年税制改正において、少額減価償却資産の取得価額の損金算入制度が見直されました。利益の圧縮を目的とした、ドローン、建設用足場、LED照明などの少額資産を大量購入して貸付けする節税スキームが増加したことによる見直しで、主要な事業として行われる場合を除き、貸付け用の資産は少額減価償却資産の損金算入制度の特例から除かれることになりました。

今回は、少額減価償却資産の貸付け用資産の除外についてお伝えします。

少額減価償却資産の損金算入制度

少額資産を取得等した場合の特例は以下の3制度が設けられていますが、いずれの制度も貸付け用の資産は適用できなくなります。

制度 取得価額要件と取扱い 改正
少額の減価償却資産の取得価額の
損金算入制度
10万円未満の減価償却資産の
全額を損金算入可
貸付け用の資産を除く
(R4.4.1以降の取得から適用)
一括償却資産の損金算入制度 20万円未満の減価償却資産を
3年間で均等償却可
中小企業者等の少額減価償却資産の
取得価額の損金算入の特例
30万円未満の減価償却資産の
全額を損金算入可(年間300万円まで)

資産の貸付けが主要な事業は対象外

改正により、貸付け用の資産は少額減価償却資産の損金算入制度の対象資産から除かれることになりましたが、資産の貸付けが主要な事業として行われる場合は除外の対象外になります。 そのため例えば、以下のような貸付け用資産は従来通り制度の適用があり損金算入することができます。

(1)グループ内貸付け
特定関係(事業の経営に参加し、事業を実質的に支配している)がある法人の事業の管理及び運営を行う場合の資産の貸付け

(2)物品賃貸業
資産の譲渡又は役務の提供を行う者のその事業を行うための資産の貸付け

(3)その他、主要な事業に付随して行う資産の貸付

適用時期

令和4年4月1日以後に取得等する減価償却資産から適用になります。
事業年度単位ではなく取得日で適用になりますので注意が必要です。

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