中小企業の固定資産税減免措置
中小企業者の「攻めの投資」を後押しするため、設備投資に関して昨年より様々な税制措置が講じられています。先週成立した平成30年度税制改正においても中小企業者が取得した一定の設備について固定資産税を3年間最大全額免除から1/2に軽減する制度が創設されました。
今回は、この固定資産税の減免を中心に設備投資に関する税制措置を改めてまとめてみました。
(1) 固定資産税減免措置
対象者 | 中小企業者等(資本金1億円以下など) 先端設備等導入計画※の認定を受けた者 |
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対象地域 | 国との間で制度の同意をした市町村 |
対象設備 | 生産性向上に資する指標が1%以上向上する下記の設備 ・機械装置:160万円以上、販売開始後10年以内 ・測定工具・検査工具:30万円以上、販売開始後5年以内 ・器具備品:30万円以上、販売開始後6年以内 ・建物附属設備:60万円以上、販売開始後14年以内 |
その他の要件 | 生産、販売活動の用に直接供されるもの、中古資産でないもの |
特例措置 | 固定資産税を3年間減免(税額0円~1/2の範囲で市区町村ごとに指定) |
適用時期 | 生産性向上特別措置法施行時期(4月から6月頃の見込)から平成33年3月31日までの間に取得したもの |
※先端設備等導入計画とは、その設備の導入が市区町村の基本計画に合致し、労働生産性が平均3%以上向上することなどの要件を満たした計画で市区町村の認定を受けたものをいいます。
この認定には認定経営革新等支援機関による事前確認が義務付けられています。
(2) 中小企業経営強化税制
平成29年度改正で創設された制度で機械等の取得価額全額の即時償却または10%の税額控除が受けられるなどインパクトの大きな制度です。詳細はバックナンバーYF-00774をご参照ください。
平成31年3月31日取得分までとなっており、経営力向上計画の認定が要件となっていることもあり対象となる投資計画がある場合には早めに準備する必要があります。
(3) 中小企業投資促進税制
こちらも平成31年3月31日取得分までとなっています。
資本金3千万円以下の中小企業では30%特別償却または7%税額控除が受けられます。
上記(2)中小企業経営強化税制より税優遇は小さくなっていますが経営力向上計画の作成が不要です。
設備投資の特典は事前の準備を怠っては受けられません。必ず事前にご相談ください。
お問い合わせは当ホームページの無料税務相談コーナーからどうぞ。
(文責-久保田一成)
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