外国人従業員の源泉徴収

投稿日2026.05.28

近年、深刻な人手不足を背景に、外国人の方を雇用する中小企業が増えています。

外国人従業員に給与を支払う際、日本人と同様の源泉徴収を行えばよいとは限りません。その方が「居住者」か「非居住者」かによって、税率や徴収方法が大きく異なるためです。

今回は、その基本的な区分と実務上の注意点を整理しました。

「居住者」か「非居住者」かの判定が第一歩

所得税法上、外国人従業員は、日本国内に「住所」があるか、または引き続いて「1年以上居所」を有するかどうかで区分されます。

居住者:日本国内に住所がある、または1年以上日本に住んでいる人。
(判定のポイント)
入国直後であっても、「1年以上日本で働く契約」で来日した場合は、入国した日から「居住者」として扱われます。

非居住者:居住者以外の人。
(判定のポイント)
仕事の契約期間が1年未満である場合などは、原則として「非居住者」となります。

税率の違いに注意

区分によって、源泉徴収すべき所得税の計算方法が全く異なります。

居住者の場合:日本人従業員と同様に、源泉徴収税額表(甲欄・乙欄)を適用し、年末調整も行います。

非居住者の場合:原則として、支払う給与の総額に対して20.42%の税率で源泉徴収し、それで課税が完結(分離課税)します。この場合、控除などは適用されません。

留学生アルバイトなどの「租税条約」による免税

特定の国からの留学生や研修生については、日本とその国との間で結ばれた「租税条約」により、所得税が免税される場合があります。

:中国からの留学生:専ら学費や生活費に充てるためのアルバイト代であれば、日本の所得税が免除されます。

手続き:この免税を受けるためには、給与を支払う日の前日までに、会社を経由して税務署へ「租税条約に関する届出書」を提出する必要があります。提出を忘れて源泉徴収してしまった場合でも、後から還付請求を行うことは可能です。

まとめ

外国人雇用における源泉徴収漏れは、後の税務調査で指摘されやすい項目の一つです。特に入国直後の判定や、ビザの種類に応じた課税関係の確認が重要となります。

「このケースは免税になるのか?」「どちらの税率を適用すべきか?」など、ご不明な点がございましたら、お早めに当法人までご相談ください。

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