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企業グループ間の取引に係る書類保存の特例

投稿日2026.03.18

取適法

令和8年度税制改正では「企業グループ間の取引に係る書類保存の特例」が創設される予定です。今回はこの制度について、重要なポイントを整理いたしました。

制度の概要

本制度では、企業グループ間で行われる役務提供などの取引において、恣意的な対価の調整を防ぐため、契約書や領収書等に対価の算定根拠(計算明細など)の記載、又は、その内容を明らかにする補完書類の保存が義務付けられます 。

罰則(青色申告の承認取消し)

本特例で定められた補完書類等が法令に従って適切に保存されていない場合、青色申告の承認の取消事由に該当することとなります 。青色申告の承認が取り消されると、青色欠損金の繰り越しなど税務上の様々な優遇措置が受けられなくなるため、非常に厳格な対応が求められます 。

適用開始時期

本制度は、令和8年4月1日以後に行われる特定取引について適用される予定です 。

制度の詳細

制度の対象となる「関連者」の範囲は、内国法人との間に持株関係(50%以上)や、役員の兼務、取引・資金の依存に基づく「実質的支配関係」がある国内外のすべての法人が対象です 。法人の規模は問わず、中小企業も対象となります 。

対象となる「特定取引」とは「販売費、一般管理費その他の費用の額の基因となるもの」です。例えば、特許権・商標権・プログラムの著作権等の譲渡や貸付け、研究開発、広告宣伝、親会社のシステム利用(維持・管理含む)、技術指導、経営管理・指導、マーケティング支援などのかなり広範囲な役務の提供が対象となります 。売上原価となる製品の仕入れなどは対象外です 。

そして、その特定取引に係る注文書や契約書に対価の算定に必要な事項(計算の明細等)の記載をするか、その記載がない場合には、それらを明らかにする書類や電磁的記録(補完書類等)を保存する必要があります 。

今後の対応策と取引の洗い出し

対応策としては、早急にグループ内の関連者との間で、ロイヤルティ、ブランド管理料、システム利用料、経営指導料などの支払が発生していないか確認します 。

そして、現在使用している契約書や請求書に、対価の算定根拠が具体的に記載されているかを点検し、算定根拠の記載等が不十分な場合、施行日までに作成し、保存できる社内フローを構築することが重要です 。

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