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不動産契約の全面電子化

投稿日2022.08.08

改正された宅地建物取引業法等が2022年5月18日に施行され、不動産契約の全面電子化が可能となりました。今回は、その概要等をお伝えします。

背景

昨今のデジタル化の進展に加えて、コロナ禍の対応において、各種給付金の膨大な申請に対して行政の処理が追い付かないなど、行政のデジタル化の遅れが顕在化しました。
この喫緊の課題を解決するため、「デジタル改革関連法(総称)」が2021年5月に成立し、行政や民間の各種手続における押印・書面に係る制度の見直しのため、48の法律が一括改正されました。


改正内容

宅地建物取引業法では、「宅地建物取引士による押印廃止」「重要事項証明書、契約締結時書面等の交付書面の電磁化」が認められ、一連の契約手続きを電子メールや電子ファイルでやりとりすることが可能となりました。

また、借地借家法も改正されたことにより、契約の更新がない旨の説明と書面交付が必須だった一般定期借地契約、定期建物賃貸借についても、電子化が可能となりました(※但し事業用定期借地契約は書面交付が必要です)。


評価(メリット・デメリット)

本格導入を前に国交省が「重要事項説明書等の電磁的方法による交付」の社会実験を行い、中間報告書がまとめたアンケート結果によると、書面電子化のメリットとして特に評価が高かったのが、「郵送の時間が不要となり、スピーディーに契約が締結できる」点で、次いで、いつでもどこでもクラウドにアクセスして検索・閲覧できることにより「保管が容易になる」点が評価されています。一方、書面の電子化によるデメリットとして最も多かった回答が「特になし」でした。


まとめ

新築分譲マンション・戸建住宅を販売する大手不動産業者では、電子契約の社内マニュアル作りなど対応を進め、改正法施行の翌日から売買物件に電子契約を導入し、その大半が電子契約になった例もあり、高額な不動産取引であっても契約の電子化が進みそうです。
なお、契約書に貼付する印紙税がかからない副次的なメリットもあります。

また、実際に物件を見ずに購入する需要者の多い投資用物件では、居住地を問わず遠隔地からの取引がより活発化していくことも予想されます。

いずれにしても、これまでデジタル化を阻害していた書面交付義務が電子化されることを皮切りに、今後更なる不動産業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)が期待されています。

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